イタリアングレーハウンドはグレーハウンドを小型化して細身にした犬なので
優雅で気品のある身のこなしが特徴となっています。
小さい頭部に首から背にかけてはアーチを描くように曲がっており、
ウエストは細い、そして長い足と
人間で言えばまさにモデル体型をしている犬種なのです。
ダブルサスペンションギャロップと呼ばれる前足と
後足を揃えて動かし背中を使って走ることで最速のスピードで走ることが出来、
いち早く獲物を捕まえることが出来ます。
また、アンギュレーションをした足を持っているので
前足を高く上げてから踏み降ろすという独特の歩行方法で優雅に歩くことも出来ます。
イタリアングレーハウンドがいくら小型化されたからと言って
ハウンドの気質が失われた訳ではないので、
走るものを追跡するという本能は健在であり、
そのためリードを離して遊ばせている時には十分な注意が必要になります。
イタリアングレーハウンドは非常に短い被毛をしており、抜け毛や体臭も少ないのです。
サテンのように光沢のある被毛で非常に美しく見えます。
しかしそれ故に寒さに弱く、冬季の外出時にはコートが必要になるでしょう。
原則として室内飼いをしますが、見た目の華奢な胴体の割りに吠え声が大きいので
住宅地やマンションで飼う際にはしつけをきちんと行う必要があると思います。
イタリアングレーハウンドはハウンド犬を小型化したものなので
狩猟犬としてのイメージを持っている方も多いかも知れませんが、
この犬自体は愛玩犬として非常に優れた気質を持っています。
小型犬特有のキャンキャンとして鳴き声もなく、温和で物静かな犬と言えます。
また、甘えん坊でもあるので室内飼いをする方にとっては最適の犬種と言えるでしょう。
人懐っこいので家族にはすぐに懐きますが、
知らない人を見ると近づかないという内気な一面も持っています。
臆病にならないためにも子犬のうちからドッグランなどに連れて行き
社会性を身に付けさせることが重要だと言えます。
イタリアングレーハウンドはとても大人しい犬なので
他の犬が近づいてくればケガをさせられる可能性もあります。
飼い主さんがしっかりと管理しておきましょう。
子供や他のペットとの相性も良いので、
赤ちゃんが生まれた家庭や多頭飼いをしても上手くやっていける性格を持っています。
遊び好きで好奇心は旺盛なので毎日の散歩や運動は欠かせません。
最低でも1日1回30分程度は行うようにしましょう。
スタミナとスピードには自身があるため
運動好きな飼い主さんには相性の良い犬種だと思います。
ただし、短い被毛をしているため寒さには非常に弱く温度の管理が重要だと言えます。
無駄吠えは少ないですが、
イタリアングレーハウンドは小型犬の割りに声が大きいので気をつけて下さい。
イタリアングレーハウンドはかなり昔から存在していましたが、
いつの時代に小型化され現在の形になったのかは未だ判明していません。
ですが、トルコやギリシャ、地中海周辺などで
イタリアングレーハウンドの祖先のような犬が存在いていた証拠は残っており、
2000年以上前にも存在していたことが明らかになっています。
イタリアの皇室にて中世頃に小型化されたイタリアングレーハウンドが
飼われるようになったのをきっかけに
イギリスなどでも貴族や皇室の間で人気となりました。
当時はイタリアングレーハウンドが所属するトイグループは
この犬種ともう1種類しか存在しておらず
ヴィクトリア女王の時代に大変な人気となっていたようです。
第二次世界大戦後には健康を考えない交配により数が激減し、
一時期はイギリスから消えてしまったのではないかと言われたほどでした。
しかし、1800年代にはアメリカに持ち込まれており、
その犬が良質だったために再びヨーロッパ上陸を果たし、
徐々に数を増やしていきました。
現在では再び人気が上昇しており、ヨーロッパ中で愛される犬種になりました。
日本でのドッグショーではアフガンハウンドやボルゾイなどの
大型犬と同じグループで審査されるのですが、
これはイタリアングレーハウンドがただの小型愛玩犬としてだけでなく
視覚ハウンドの一員であることを示しています。
大きな犬の中にいても全く引けを取らないその姿には
思わず感嘆の声が漏れてしまうでしょう。